正統派パチスロ攻略サイト - パチスロ立ち回り講座 | HOME | はじめに | サイトマップ | お問い合わせ |


ゴーストスロッター 第119話



■ 第119話 ■

「もう一つ心配なことがあるんだけど、聞いていいか?」

伊達は、神妙な顔つきで神崎に質問を始めた。

「ああ。 何?」

「・・・・・パニック障害は大丈夫なのか?
  元々、それが原因でスロを打つことから遠ざかってただろ?
  もうだいぶ長い間設定推測だけに徹してるじゃん。
  それなのに、いきなり丸一日パチスロ勝負だなんて・・・・」

心配そうに聞く伊達に対し、あっけらかんと答える神崎。

「まあ大丈夫でしょ、1日くらい。
  もう結構前からPD・・・・・ああ、パニック障害のことなんだけど、PDとの付き合い方もわかってきててね。
  実はあんまり困ってはいないんだ。
  未だにスロを打たないのは、まあ、以前の記憶が残ってるから抵抗があって打つのが億劫ってのも
  少しはあるんだけど、一番の理由は、資格の勉強で忙しいから物理的に打つ時間がないだけだよ。」

「あ、そうなんだ?」

「うん。 ほら、一ヶ月くらい前に久々に発作が出たって言っただろ?
  夏目に助けられたあの時。
  あれまでは寛解してたしね。」

「かんかい・・・・?」

「そう、寛解。
  症状が出なくなってたり、うまいことコントロールできるようになってる状態だよ。
  PDとかの病気には完治って言葉はないんだ。」

「完治しない・・・・? そういうもんなの?」

「そんな大げさなことじゃないけどね。
  例えば、風邪って完治しないだろ?
  その時引いた風邪は完治するけど、『風邪症候群』って意味で言えば完治はないじゃん。
  風邪なんて、一回治ったってまた引くもんだからね。
  それと同じで、PDも長いこと症状が出なくても、ふとしたことからまた発作が出ることがある。
  で、ちょっと調子が悪くなることもある。
  でも、ただそれだけのことだよ。
  その時にまたゆっくりと休むなりなんなりして対策すれば、また収まるんだ。
  難しく大げさに考える必要なんてない。
  悲観的になることが、病気を悪化させちゃうわけだしね。」

「へぇ、そういうもんかぁ。
  なんか真佐雄の言葉を聞いてると、そんなに大したことないモンに思えてくるな。」

「いや・・・・・今はこうやって偉そうなこと言っちゃってるけどさ、この域に辿り着くまで2年くらいかかった
  からね、俺も。
  覚えてるだろ? PDになったばっかの時に世捨て人みたいになって苦しんでた俺を。」

「そうだそうだ! そんな時もあったな。
  最初はびっくりしたもんだよ。」

「でも、自分でいろいろ調べて、信頼できる医者を探して、ってやってくうちに、段々とPDとうまく付き合える
  ようになってきてね。
  病気じゃなく、個性なんだ、性格の一部分なんだ、ってくらいに考えられるようになったよ。
  大体世の中さ、コンプレックスとかトラブルとかを抱えてない人間なんていないんだ。
  病気、容姿、人間関係、家庭環境、金銭問題、異性問題などなど・・・・・
  ほとんどの、というかこの世に生きるほぼ全ての人間が、泣きたくなるような、絶望的な気持ちになるような
  コンプレックスとかトラブルを抱えてるんだよ。
  なのにPDになったばっかの頃の俺は、この世の不幸を全部背負い込んだような気分になってた。
  なんで自分がこんな目に遭わなきゃいけないんだ、俺の人生もうこれで終わりだ、なんてね。
  今じゃそんなことを考えてたのがバカらしいよ。
  俺なんか比じゃないくらいの苦しみと戦ってる人だって大勢いるのにさ。
  そういう人たちに対して失礼すぎる。」

「・・・・・・・・・・・」

「もちろん辛い病気ではあるけどね。
  いまだに、エレベーターとか電車みたいに一回乗ったら自分の意思では降りられない乗り物は苦手だし、
  美容院みたいに、一回座ったら終わるまで座り続けてないといけないっていう場所も嫌いだし。
  嫌いというか、調子が悪いと薬飲まなきゃそういう場所に行くことすらできないしね。
  パチスロでも、連チャンは今でもちょっと怖いな。
  北斗とかは特にキツい。
  どこまで連チャンするかわからない、って機種は、つまりいつになったらヤメられるかわからないだろ?
  で、連チャンしてる間はヤメるわけにはいかない。 あれも拘束だからね。
  でも、それも俺を構成する一要素なんだし、悔やんだってどうにもならない部分だ。
  それなら、この要素に適合して生きればいいだけ。
  そもそも、この病気になったからこそ得たものってのも多いし。」

「パニック障害になって得たもの・・・・?」

「そう。 俺は、この病気のおかげで大きく成長できたと思ってる。
  今じゃ、PDになったことを感謝してるくらいだ。
  今この病気で苦しんでる人からすれば『ふざけんな!簡単にそんなこと言うな!』くらいのこと
  言われるかもしれないけどね。
  実際俺も、自分が苦しんでた時にこんなこと言われたら頭にきただろうし。
  何も知らないで勝手なこと言いやがって、って。
  でも、本当なんだ。
  今この病気で苦しんでいる人にも、是非知ってほしいことだね。
  だからこそ、そういう仕事に就きたいと思ってカウンセラーになるための勉強をしてるんだけどね。
  こういうのも、全部PDになったおかげとも言えるわけだし。」

「そういえば、かなり前にそんなこと言ってたよな。
  あの時はてっきり強がってるもんだと思ってたけど。」

「いや、本気だよ。
  今まで以上に、他人の気持ちっていうのを考えるようになったし弱い立場の人に気遣えるようにもなれた。
  そうなると、いろんなことが見えてくるんだ。 今まで見えなかったことがね。
  あと、自分の人生に対して真剣に向き合えるようにもなった。
  おかげで、将来やりたいことってのも定まってきたしね。
  両方とも、大きな財産だよ。」

どうやら、本当にただ強がってるだけではないんだな、ということがわかり、安堵の表情を浮かべながら
頷く伊達。

「そうか。 それなら良かったよ。
  さりげなく心配してたからさ。
  でも、うっかり触れるのもよくないのかな、って。」

「そんなことはないよ。
  人によるかもしれないけど、今の俺は大丈夫。
  大体、そんなに珍しい病気じゃないんだぜ?
  日本では100人に3人くらいはかかるって言われてる病気だし、欧米ならもっと発症率が高い
  らしいから。」

「へぇ・・・・・ じゃあ俺ももしかしたら・・・・?」

「いや、慎也は大丈夫でしょ。
  神経質なところが微塵も見あたらないし。」

「な、なんか引っ掛かる言い方だけど・・・・・まあいいや!
  じゃあとにかく、勝負の方は受けちゃってOKなんだな?」

「ああ、大丈夫。 承諾するって言っておいて。
  ただし、勝負ルールとホールは、広瀬に一任する、っていう形で。
  まだ広瀬が受けてくれるかどうかはわからないけど、そこはなんとか頼むよ。
  今のところ、彼以外に適任な人間が見当たらないしさ。」

「わかった、任せてくれよ! 全部うまくまとめるから!」

伊達は、力強く言い放った。
 

第120話へ進む

第118話へ戻る

目次へ戻る


【換金可能】 目指せ一攫千金! オンラインスロットで電子マネーゲット!


特許取得により「換金」が可能となっている、オンラインスロットゲームサイト「ディーチェ」。

現在新台リリースイベントで大盛況! 前作に比べてボーナス確率はなんと【250%超】!
オール役からのボーナス解除や高確モードからの連チャンは圧倒的破壊力で一気に大爆発の可能性アリ!






【一攫千金】 パチスロゲームが24時間遊べる!1,500円分Ptで景品ゲット!


DXでは本格パチスロ系ゲームで稼いだポイントを電子マネーや豪華景品に交換ができます。
20種類以上のゲームで飽きずにポイントが貯められ、デイリーくじやロト、 EXP(経験値)ランキングなどで長く遊べば遊ぶほどに稼げるチャンスが増大!
今なら1,500円分無料Ptで[楽天Edy]●万円分が即日手に入る!




ページ最上部へ戻る

「パチスロ立ち回り講座」トップへ戻る